TCフォーラム研究報告2026年10号

TCフォーラム2026年10号 石村耕治「アメリカの税務調査透明化の動き」
                                2026年10月27日

わが国の税務調査の見える化の課題

 

 石 村 耕 治
(TCフォーラム代表委員・白鷗大学名誉教授)

 

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アメリカの税務調査では第三者の同席や音声録音を法認

アメリカでは、納税者は税務調査の面談に第三者を同席させることができます。家族や友人、同僚などでも構いません。税務の専門家である必要はありません。

連邦課税庁(IRS)は、納税者が同意した場合、第三者に対して必要な範囲で申告情報を開示できます。IRSの公式資料でも、「納税者は面談に誰でも同席させることができる」とはっきり書いています。また、必要に応じて、第三者への情報開示について口頭で同意できることも明記されています。

さらに、税務調査面談については、事前に「録音したい」とIRSに告げれば、オーディオ録音も認められます。このことから、納税者は面談内容を正確に録音し、後日の確認に活用することができます。録音制度は、調査手続の透明性を高めることが狙いです。もっとも、同席する第三者は自動的に代理人になるわけではありません。正式な代理権はありません。そのため、IRSとの交渉や文書の受領はできません。法的な代理人として行動するには、委任状Form 2848(Power of Attorney)の提出が必要です。

こうした制度は、納税者が一人で調査官に対応し、不利益を受ける事態を避けるための仕組みです。この税務調査手続の公正性や透明性の確保が狙いです。

わが国も、アメリカに学び、“人質税務調査”にしない、税務調査を透明にする。このために第三者の同席や録音を認める政策を早急に実施する必要があります。

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