TCフォーラム研究報告2026年1号(2026年1月)
TCフォーラム研究報告2026年1号(2026年1月)
国税庁が開始する「オンライン税務調査」とは
~ポスト対面調査時代の納税者権利憲章が要る!~
石村耕治(TCフォーラム共同代表/白鷗大学名誉教授)
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・税務行政のデジタル化(DX)が進展するなか、税務調査、とりわけ「課税処分のための調査+行政指導/お尋ね」は、従来型の「対面」から、オンラインツールを用いた調査、つまり「オンライン税務調査」へと切り替えが進む方向です。
・国税庁がいうオンラインツールとは、①Eメール・②Web会議システム/Microsoft Teams[マイクロソフト社のテームズ]・③オンラインストレージサービス/PrimeDrive・④アンケート作成ツール/Microsoft Forms[マイクロソフト社のフォームズ] の4点セットです。
・オンライン税務調査では、対面調査とは異なる手続や課題が数多く発生し、従来の常識が一瞬で通用しなくなるような状況も少なくありません。例えば、オンライン調査では無予告調査(surprise audit)は現実的ではなくなるでしょう。また、国税庁のQ&Aで録音・録画などを禁止していても、調査内容の音声録音も当り前になってくると思います。こうした変化は、税務調査の前提そのものを根本から揺るがす「破壊的な税務調査改革(disruptive tax reform)」と呼べるものです。
・こうした大きな変革期にあっては、ポスト対面調査時代に即した、新たな視点からの納税者権利憲章(法)の制定が強く求められています。TCフォーラムの運動にとっても、従来の運動論を見直し、新たな方向性を模索する難しい転換期を迎えています。
・古色蒼然とした「紙万能時代型」の権利憲章(法)の制定を、ただ国会議員や政党に働きかけるだけでは不十分です。なぜならば、調査対象の選定へのAI(人工知能)の活用を含む急速なデジタル化の進展により、税務行政は大きく様変わりしつつあるからです。銀行調査のオンライン化(NTTのピピットリンク)やオンライン税務調査の導入が進むなか、納税者がその流れから取り残されてしまうおそれがあるからです。
・TCフォーラム研究報告2026年1号では、国税庁が開始する「オンライン税務調査」について、わかりやすく点検して見ました。
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